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彼は不意に左手を伸ばしたかと思うと俺の脇腹をすり抜け、後ろの扉の鍵は閉められた。
そしてそのまま取っ手の部分を握りしめた。
まるで逃がさないとでも言うかのような鋭い視線をこちらに向けながら…。
「……!?…」
「まぁまぁ、僕の話を聞きなよ」
そう言って、俺の頬に写真をビタン!と叩きつける。
「…な…に…?」
俺は追い詰められて自然と扉に寄り掛かる形となっているために自然と彼を見上げる形となる。
「これ…、何だかわかる?」
頬に触れた何かを恐る恐る手に取って確かめてみる。
それは…「濡れ場を後ろから撮影する君を撮影した写真、ベンチでDキスをする2人を双眼鏡で眺める君を撮影した「ヒギヤ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙―」
ご丁寧にベラベラ説明し出した男を俺は慌てて止めた。
断末魔の如くの雄叫びで。
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