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あたしの左耳は奏さんの胸に当てられ…あたしの鼓動と同じぐらいのリズムが伝わってきた。
そう言えば…サトシと会った時にもこうされたっけ。
知ってたから…左耳だったんだ。
「今は?」
奏さんの声と速いリズムが伝わる。
えっと…さっきのじゃダメ?なの?
「………」
無言で顔を見上げた。
「ちゃんと教えて」
あたしの弱点の、太陽の微笑みが見下ろしてきて…
溢れた熱量があたしをさらに熱くし溶かしてくる…
好き…なんて足りない
「……月が綺麗です」
近づく太陽に月と言ったのに…太陽はあたしに向かって、「本当に綺麗だ」なんてささやいて…
あたしの唇をそっと塞いだんだ。
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