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「なんか…嬉しい。妬いてくれたんだ」
思わず、あたしの口からこぼれた言葉。
「だからね…あんまり心配させないでほしいな」
そう言うと、あたしの髪を撫でる奏さん。
その気持ち良さに目を閉じようとして、ある事を思い出した。
「奏さん…あの…志穂さんとは、どうなってるんですか?」
一瞬、髪を撫でる奏さんの手が止まった。
心配になり顔を見上げると、少しだけ気まずそうな顔が見えた。
えっ!?
なにかあったの!?
きっと今、あたしの顔には不安という文字が浮かんでいるに違いない。
いつの間にか足が震えてる。
「志穂とは…何もなかったとは言えない」
うそっ!?
「ごめん…何回かデートした」
あれ…だ。
志穂さんが言ってた…
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