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「腕…痛かったですよね?」 骨がずれてたって言ってた。 骨折したことないからわかんないけど、ものすごく痛いよね… 「うん…痛かったよ。それより痛かったのは、こっちだったけど」 胸に手をやる奏さん。 「そうですね…」 あたしも胸に手を当てた。 「百音…これ見ると思い出して辛い?」 奏さんの瞳が揺れる。 「…大丈夫。むしろ、嬉しいかも」 だって…あの事故の痛みは、時間の流れがかなり癒してくれてる。 自分の中でちゃんと受け止められている。 だからこそ、このストラップも大切な想い出になってたんだから。 「たからもの…だった?」 「はい…たからものです。奏さん、拾ってくれてありがとう」 このストラップも、今がそのタイミングだったんだと思った。 そうでなければ… あたしたちは始まることはなかった。 ねぇ…お父さん お父さんが仕組んだの? 奏さんとの3度目の出会いを… だったら…嬉しいよ? ありがとう お父さん
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