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背中を撫でる手に、身体がピクンと反応する。
「百音…ベッドへ行こう」
「…うん…」
ベッドに腰掛け、奏さんの指がブラウスのボタンを上からゆっくりと外していく。
あたしは…奏さんのワイシャツのボタンを下から外す。
先に全て外れたのは…あたしのブラウス。
鎖骨に触れた奏さんの手が肩へとゆっくり肌をなぞり、ブラウスがハラリと滑り落ちた。
愛するヒトの指が、唇が、舌が、身体中を触れてくる。
あたしは…愛するヒトの肌を全身で感じ、その背中を、胸を、腕を撫でた。
愛し合う時間…
以前は痛みを耐えるだけだったその時間が……
こんなにもあたたかく、心地好く、心も身体も満たされる時間なのだと分かった。
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