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「すまない、私はそのような星の名を聞いたことがない…。ここはリィンという星で当たり前だが魔法が存在している」
やっぱり、地球じゃないよな。
しかも、リィンっつー星すら聞いたことねぇし、太陽系にはないどこかの星なのか…?
してだ、しまいにゃあ魔法かよ…。
ソフィアとか言う女がリーが最強の魔法使い的なことをほざいていた辺りから薄々は感じちゃいたけどな…。
そんなことより、あれだよな。
俺は只の人間だぜ?
魔法使いがうじゃうじゃいるところで生きていけんのか?第一地球には戻れるのか?
あっちにゃあ、ダチとか残してきちまってるけど、俺は帰れるのか…?
そんな不安が俺のなかをよぎったのをリーは察したのだろうか、水晶を手に俺に近寄って来た。
「コウスケ。君がもとの世界に戻れる方法を我々は知らない。もしかしたら戻れない可能性が非常に高い。しかし、私は君がほしい、是非私の力になってはくれないだろうか」
こういわれちゃあ、悪い来はしねぇ。
でも、俺は人間だ。
魔法は使えない。
役にはたてねぇと思うけどな。
「悪いが俺の世界では魔法は存在しない。そして俺は只の人間だ。魔法が使えるわけでもない、只少し喧嘩慣れしているだけのそこらの不良だ。到底あんたの力になれるだなんて思えないな」
素直に率直にのべればリーはすぐ切り返し、前々から用意していたのかというほどの早さで言葉を並べた。
「先程初めて君を目にしたときから君は私を、そして後ろを警戒していたね?只の人間にそんな器用なことはできないはずだ。そして、君は冷静に物事を見極め、自分のなかで整理をつけてから話をする大人な思考の持ち主だ。
話の通り君から魔力は感じないし当然魔法も使えないのだろうね、でも、私は君を気に入ってしまった。このまま契約をしなくても私は困らないが君はどうだ?魔法が使えないとなれば君は生きていけるのかい?」
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