使い魔召喚!?

7/7

14人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
「いや、いい。そちらの方が君によく似合っている。ソレにチョチョイと細工さえすれば問題ないよ。あとこの水晶に手を乗せてくれ」 リーは手のひらに乗せていた水晶を前に差し出し、俺は上から被せるように手を乗せると、リーは俺の首につくチョーカーに触れて手を離した。 何やらチョーカーが温かいが、きっとこれが魔力、というやつなんだろう。 そして、リーは最後に俺の唇を親指で擦り、顔が近づいてくる。 リーの口が俺に触れた瞬間、何やら身体に暖かいものが巡り、それが消えたと思えば同時に身体から力が抜け、その場に膝から崩れた。 「ぅ、わ…っなん、だ」 足腰にまるで力が入らない。 自分の体じゃないみたいだ。 なぜ、力が入らないのか不思議に思っていたら、目の前に手がさしのべられていて、俺は一拍遅れてそれがリーの手であることに気づいた。 差し出された手を脱力しきった手でつかんで立ち上がり、上を向く。 「契約は終わったの、かよ」 「終わったよ。すまなかったね、君には負荷が大きかったようだ。前例がないから君の事はわからないことだらけだが、後で詳しく話し合いでもしよう」 「は、だりぃよ。寝るのが先だ」 身体が重く、歩くことも辛い俺はだるさ満開でリーの後ろについて歩く。 後ろにいた数人の男女に、解散、と告げている男にリーは寄り、なにかを話している。 多分帰ることを伝えているのだろう。 すると、談笑の声が俺の耳に届き、あのおっさんとは随分仲が良いのだと言うことが直ぐにでも理解できた。 「ははは、リーらしいね。まぁ話は見ていたからわかるから報告はまた後日、彼と一緒においで」 男なのに包容力のある笑顔でそう言い、対するリーも、ふわりとした笑顔で頭を下げていた。 「わかりました。では後日」 そういってリーは戻ってきて俺の腕を掴んで゙早々にそ転移゙と、呟く。 すると、目の前の景色がうってかわって整頓された部屋にベッド、クローゼットにお風呂、トイレキッチンリビングと、豪華な部屋に早変わり。 何でも、これは転移というらしく、俗に言う瞬間移動と同じやつだな。 俺が召喚されたときの感覚に似ている。 そして、ここはリーの通っている学校の寮らしく、一人部屋とのことだたった。 俺はこの世界のことを勉強しないといけないので、この世界について、魔法について、一般知識から普通の人は知らない知識まで、リーに教えてもらった。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加