ねぇ?

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ねぇ?

「ねぇ、私達が生きている世界はいつか壊れちゃうのかな…」 灰色の雲によって星屑が隠れた夜空を見上げながらキミは、ボクの隣に座りながら独り言のようにそう呟いた。 「永遠に世界があり続けるなんてないと思うな」 ボクが笑みを浮かべながらそう言うと、キミは夜空に向いていた視線をボクに向けた、そしてキラキラと光る瞳で問いた。 「じゃあ、私が死ぬまでに世界は終わるかな」 キミは光が射した日陰に咲いた花のようだった。 ずっと心の内ではあるわけないと思いながらも、粒子ほどの大きさでどこかをさまよっている。けれど、粒子は消えることなく、かといって成長するわけでも増殖するわけでもない。たださまよっているだけ。 「ねぇ」 ただ単に同情をしてほしいのか、それとも何らかの形で証明してほしいのか、どちらの選択肢を望んでいるのかボクには到底理解ない。キミの真意がどちらに揺らいでいるのかは知らない。そもそも他人の考えをどうにかして証明させるなんてボクにそんな大それた役目なんてできない。だから、ボクは結果が予測できたとしても、キミが問いかけた以上はその問いボクの個人的概念をもって答えようと思う。 「そんなのありえないよ。テレビだってそんな騒いでないし、僕らはこいして平凡な暮らしをそれなりに楽しんでいられる。世界が壊れるとしたら僕らが既に土の中に埋もれている何億年後だよ、きっと」 「何億年後…そっか」 ボクの意見に反論する姿勢もなく、キミは再び曇った夜空を見上げた。 星のない空を見つめるその瞳はどこか苦しさに耐えているようで、そして、どこか抑えきれない悲しみを今にでも表情に現れそうな…そんな瞳だった。 「帰ろっか?」 「そうだね」 「バイバイ」 「バイバイ」
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