プロローーーーグ

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……めなさい。ざめなさい。えーじ。さぁ、目を覚ますのです……  階段を降りると、そこは一面の砂景色であった。  一瞬呆け、慌てて後ろを振り向くと、既に降りてきた階段は無くなっているわけで。  不意にポンと、ウィンドウが空中にポップアップする。  ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------  ようこそ迷宮世界へ!  多くのスリルと溢れかえる未踏のダンジョン、それに数々の特色を備えた国々は、必ずや貴方の探究心と冒険心を満たすことでしょう。  現在 あなた の居る場所のエンカウント率は 稀 です。  ≪警告≫   あなた は職に就いていません。  職に就いていない状況での戦闘は決して安全であるとは言えないため、早急に職に就くことをお奨めします。  まずは近くの町や村、都市等に向かうといいでしょう。  それでは迷宮世界をお楽しみください。  あなた に幸あれ!  ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------  「町?……町ってどこだよ」  と、俺は呟いた。  空を見上げればカンカンと照らす太陽。ぐるりと周りを見渡しても、そこには砂景色が広がっているだけで。  果てさてどうしたものかと餞別にもらった銅の剣を片手に立ち尽くすこと暫し。  「こういうのは町に近いってものが筋であろうに」  そう俺は独りごち。いや、もしかすると近かったりするんだろうか。見渡しても砂だらけで、地平線の彼方にもそれらしきものが見えないわけだが。  「砂平線なんてお目にかかることは無いと思ってたんだが」  しかしまぁ、ずっとこのまま突っ立っていても仕方あるまい。とりあえず太陽に向かって歩くことにした。  今が午前か午後かも分からないが、とりあえず一定の方向に歩いていればいつかはどこかにたどり着くはずである。きっと、多分。
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