227人が本棚に入れています
本棚に追加
「高橋さん・・・」
「坂下!」
高橋にそう呼ばれた真美は松元の事などすでに頭になく、松元の体をどけて高橋の方へ駆け寄った。
そして、松元がわざと半分しか開けなかった扉を全開して高橋に満面の笑みを見せた。
「高橋さん・・・」
真美は高橋と何分も見つめ合っていた・・・と感じていたのは本人だけで、実際は3秒も見つめ合ってなどいなかった。
「おいっ!坂下~お前元気じゃないか!電話で声が震えてたから心配して来てやったのに!今日はどうして来れなかったのか、早速話を聞こうじゃないか!」
「は、はいっ!」
高橋とのトキメキの瞬間も束の間、真美は何だか会社で怒られている時のように感じた。
最初のコメントを投稿しよう!