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すごく薄汚れた白い髪の人がいました。
さらさらだった髪は今、誰もが不快になるほどぼさぼさになっていました。
もちろん誰も話しかけません。
汚いからです。
もちろん誰も近付きません。
汚れているからです。
白い髪の人は、いつもひとりぼっちでした。
そんなある日、白い髪の人に近付いた黒い髪の人がいました。
黒い髪の人は白い髪の人を見るなり微笑んで、わしゃわしゃと撫で回しました。
白い髪の人は嫌がりました。
黒い髪の人が汚れてしまうからです。
しかし黒い髪の人は、自分が汚れてしまうのも気にせず、白い髪の人をぎゅっと抱きしめました。
白い髪の人は泣きました。
たくさん涙が溢れてきます。
でも、白い髪の人は泣きました。
「僕には君が必要だよ」。
犬は、もう一度その人と添い遂げることができたのでした。
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