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そうして目玉だらけの景色から抜け出した僕が今現在いるのは森だった。
まさにっ……圧倒的森っ……!
心なしか森の木々の葉の擦れる音が、ざわざわ……と聞こえるのは何故だろう。
「八雲さんにどこに送ってもらうのか教えてもらっとけばよかったな………」
周囲を木々の囲まれ空からの光は生憎ない。
月明かりが僅かに葉の隙間から漏れてくるが────
そうして光の落ちる場所に目をやって後悔した。
明らかに怪しい……おそらくキノコ。
笠の小さく茎というのか、あの棒の部分が長いキノコがあった。
しかも胞子を吐き出しているのかてっぺんから白い液体を噴出している。
あれ?これはまさか……下手をすると強制非表示になるのでは?と謎の言葉が頭に浮かんだが無視。
キノコも無視。
僕はこの怪しい森を抜けようと一歩目を踏み出して、横にぶっ飛んだ。
腹部には恐らく狼……いや、これが八雲さんの言っていた妖怪とやらだろう。
まぁ、そいつが僕の腹部に噛み付きぶっ飛ばしたようだ。
茂みから攻撃とか卑怯すぎるでしょう。
これで俺は狼が嫌いになったね。
そんなことを思っていたら地面に叩きつけられた。
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