お寿司との出会い

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その内私の町にも回転寿司がどんどん参入して、わが家族の寿司屋に行く回数も増えて行くとともに 僕は母親のたまに作るチラシ寿司や手巻き寿司の呪縛から逃れ、アニメで何度も夢見たシャリの上にネタが乗った寿司を好きなだけ堪能する事となる。 それから何年も経ち僕が二十歳そこそこの頃、上司にご馳走になり行った初めてのカウンター寿司屋で2人で5万円位になり 驚く僕をよそにそんなもんだろうと金額を払う上司の顔を見た僕は、未だに一人で普通の寿司屋に一人で行けず、 回転寿司しか行かない子に育ってしまったんだろうと思う。 確かに何回か連れて行ってもらった所でもお手ごろな所はあったが、 スナックで他のお客さんに食べさせてもらったトロ数切れで1万円や、 別な上司に「時価」の恐ろしい話とかを聞いていたのでこんな臆病になったのだ。
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