第一章‐始まりのシンデレラ‐

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「――じゃあ数学のテスト返すぞーー。今回は結構点数高かった。よくがんばってるな。」 周りでは、自分の戦いの勲章であるテストを受け取り、歓喜の声をあげている それに比べて私は、 「うわっっ……39点……」 一体誰が平均点数をつりあげているのか…… もう少しこっち側(点数が残念な人)のことを考えて欲しいものだ 「はぁ~~……」 「どうしたの?真菜(まな)?うわぁ~流石に39点はやばいねぇ」 「わっ!?勝手に見ないでよ!!沙希(さき)は点数いいからって……」 「ははは、ごめんごめん。」 ――いつもの午後 友達と話をして、自分の点数を嘆き、また友達と笑って。 特に変わらなかった 夜寝る前に「またいつも通りの朝がくるのか……」 なんて思っても、明日には笑ってる 「何か起きないかなぁー」なんて思っても、普通に一日を過ごす そんな日常が好きだった 寝ればまた同じ朝が来る そう思ってた ……あの日までは
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