第一章‐始まりのシンデレラ‐

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キーンコーンカーンコーン 「んんーー!!やっと終わった!!ねぇ、国語の先生‘えぇー’って何回言ったと思う??」 「知らないよ……20回くらい??」 「そ・れ・が!!なんと56回!!もう笑い堪えるのに必死だった!!」 「もう……沙希、毎日変なことばっか考えてるね。勉強しなよ。」 「真菜より点数たかいもーーん」 「……そこがまたムカつく」 「ねーねー、今日暇?新しく出来たクレープ屋さん行こっ!!美雪(みゆき)も誘ってさ」 ***** 「――でさぁ、ありえないよね!!美雪もみてたでしょ」 「あれはちょっとねぇ」 「でしょーーー!!」 本当に沙希は良く喋るなぁ 頭良くて、運動出来て、友達も多くて…… 私も沙希みたいだったらもっと…… もっと毎日幸せだったのかな…… ん??あの人……うちの学校の制服着てるけど…… 見たことないな 誰だろ……? 「真菜ぁーー??どうしたの?外ばっかり見て。」 「え?あぁ、今うちの制服着た綺麗な人がいて……あれ?」 「誰もいないけど……?」 「あれ?確かにいたはずなんだけど……」 隠れられるような所も無いし…… 消えた……?? 「真菜変だよー?数学が39点だったから、おかしくなっちゃった??」 「もう!!!それ言わないでよ!!すごい気にしてるのに……」 「あはははは!」 ……さっきの人、消えちゃったみたいにいなくなったけど、どうしたんだろう? ――私がその人を再び見ることになるのは、それから一週間後だった……
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