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……あたり一面に嫌な空気が流れた
「……え??俺おかしい人みたいになってる??」
「怪しすぎるでしょ。あたしだって言われたらドン引きするよ。」
「弥智つめたいわぁ~。なぁ葉月――」
「いや、麻樹さん完全に変人ですよ。」
「えぇーーーー!!」
「もうわかったっっ!!じゃあもう真菜ちゃん本間にとばす!!!」
「えっっ!?いやいや麻樹さん落ち着いて――」
「もう知らん!!葉月準備!!」
「あちゃ~~~……まっきー拗ねちゃった。ごめんね?真菜ちゃんまきこんじゃって……」
「い、いや……元はと言えば、私が勝手に入ったせいですし……でも、これから何するんですか……?」
「……童話の世界へ行くの」
麻樹さんと葉月さんは忙しそうにコンピュータをいじっている。何か大きな事が起ころうとしているかもしれない
何か大きな事が……
「えっと……弥智さん、童話の世界とか、本気で言ってるんですか――」
ウィーン
「麻樹ぃー、何かわかったことあったか……アンタ誰??」
「おお!!薫風(かおる)!!ええとこに来た!!今すぐとんで!!」
「はあっっ!?いきなり!?しかもこいつ誰!?」
「その子は真菜ちゃん!!弥智と薫風と真菜ちゃんの3人で童話の中にとんで!!」
「ちょっと待って下さい!!話が全然見えません!!」
「まあ取りあえずあの中入って!!」
麻樹さんが指差したのはあの柱についている扉だった。
なんで!?
「早く!!」
「何でこんなめんどくせぇ事に……」
「まっきー拗ねちゃったから」
「はぁ……えーと、真菜……だっけ??どれでもいいから扉を一つ選んで入れ。」
いきなり呼び捨て……
それより!!
「あの中で一体何を――」
「着いたらまた説明する。着けたら……だけどな。」
着くって……どこに??あの中はもしかしてエレベーター??じゃああんなに扉は要らないんじゃ……
「まぁまぁ真菜ちゃん、早く♪」
「え、えーと……」
よく見れば扉は五つあるようだ。……とりあえずこれにしよう
ガチャ
うわっ中狭い!!人一人がやっと立ってられるくらい
試着室より狭いけど、学校の掃除箱よりは広い……
これから何が始まるんだろう……
凄くこわいし、不安だけど……
ちょっとワクワクする!!
「準備出来たかぁーー?ほな、いくで!!いざ、童話の世界へ!!」
次の瞬間、私の視界は暗闇で埋もれた
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