第一章‐始まりのシンデレラ‐

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……あたり一面に嫌な空気が流れた 「……え??俺おかしい人みたいになってる??」 「怪しすぎるでしょ。あたしだって言われたらドン引きするよ。」 「弥智つめたいわぁ~。なぁ葉月――」 「いや、麻樹さん完全に変人ですよ。」 「えぇーーーー!!」 「もうわかったっっ!!じゃあもう真菜ちゃん本間にとばす!!!」 「えっっ!?いやいや麻樹さん落ち着いて――」 「もう知らん!!葉月準備!!」 「あちゃ~~~……まっきー拗ねちゃった。ごめんね?真菜ちゃんまきこんじゃって……」 「い、いや……元はと言えば、私が勝手に入ったせいですし……でも、これから何するんですか……?」 「……童話の世界へ行くの」 麻樹さんと葉月さんは忙しそうにコンピュータをいじっている。何か大きな事が起ころうとしているかもしれない 何か大きな事が…… 「えっと……弥智さん、童話の世界とか、本気で言ってるんですか――」 ウィーン 「麻樹ぃー、何かわかったことあったか……アンタ誰??」 「おお!!薫風(かおる)!!ええとこに来た!!今すぐとんで!!」 「はあっっ!?いきなり!?しかもこいつ誰!?」 「その子は真菜ちゃん!!弥智と薫風と真菜ちゃんの3人で童話の中にとんで!!」 「ちょっと待って下さい!!話が全然見えません!!」 「まあ取りあえずあの中入って!!」 麻樹さんが指差したのはあの柱についている扉だった。 なんで!? 「早く!!」 「何でこんなめんどくせぇ事に……」 「まっきー拗ねちゃったから」 「はぁ……えーと、真菜……だっけ??どれでもいいから扉を一つ選んで入れ。」 いきなり呼び捨て…… それより!! 「あの中で一体何を――」 「着いたらまた説明する。着けたら……だけどな。」 着くって……どこに??あの中はもしかしてエレベーター??じゃああんなに扉は要らないんじゃ…… 「まぁまぁ真菜ちゃん、早く♪」 「え、えーと……」 よく見れば扉は五つあるようだ。……とりあえずこれにしよう ガチャ うわっ中狭い!!人一人がやっと立ってられるくらい 試着室より狭いけど、学校の掃除箱よりは広い…… これから何が始まるんだろう…… 凄くこわいし、不安だけど…… ちょっとワクワクする!! 「準備出来たかぁーー?ほな、いくで!!いざ、童話の世界へ!!」 次の瞬間、私の視界は暗闇で埋もれた
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