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「朔夜くん、家庭科室行こっか!」
「うん、あれ?高橋くんは?」
「授業中に妄想の世界に旅立ってて、先生に呼び出し受けてたから後で来ると思うよ」
「そうなんだ…」
放課後になって日向に連れられて家庭科室へ向かいながら部活のことについて教えてもらった。
この学園では授業に家庭科は無く、家庭科室はほとんど使われていないらしく
しかも調理部といいながら部員に料理が出来る人は皆無でいつも購買で買ったお菓子を食べながら腐った会話に花を咲かせているらしい…
部員は3年が2人、2年が1人、1年が俺を入れて3人
ちなみに日向は腐男子ではなく、タダでお菓子が食べられるからという理由で入部しているらしい。
「ここだよ~先輩達こんにちは」
「おぉ~来たか」
「今日の菓子は絶品だぞ」
「お菓子当番の僕に感謝してよ?手に入れるの苦労したんだから」
「お菓子もいいんですけど、今日は入部希望の子連れてきたんです」
「それはまことか!?」
「我らの同士が……キタ――!!」
「して、そやつはどこじゃ!?」
「先輩達…それ何キャラですか…朔夜くん、最初からこんなノリでごめんね?」
「大丈夫、気にしてないよ」
日向が振り返って困ったように笑うと
俺は妙なテンションの先輩達に少し顔引きつらせながら笑い返し、
日向の横に並んだ。
「初めまして先輩方、今日転校して来ました宮代朔夜と言います」
「転校生…?」
「転校生は総じて王道というわけではないのだな…」
「じゃあ高橋氏の騒いでいた会長との熱烈キスの相手は彼なのか?」
「先輩…全部聞こえてるから…」
「ぬ!?これは失敬」
「王道転校生は僕じゃなくて、もう1人の方ですよ」
「そうなのか、初対面から失礼した」
「ところで先輩方のお名前は?」
「右からせ「先輩1、2、3で十分だよ」森…先輩悲しい…」
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