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「朔、明日までに荷物まとめなさい」
「佳奈さん…わざわざ入浴中の息子のとこまで来て何言ってんだ?」
俺宮代朔夜(みやしろ さくや)は突然開けられた浴室のドアにもたれかかって
こちらを見ている母である宮代佳奈(みやしろ かな)を浴槽の中から見上げた。
「別にいいじゃない、減るもんでもないし」
「そういう問題じゃないだろ…」
「それよりあんた明日から寮生活だから」
「はぁ…どうせ俺に拒否権なんかないんだろ、上がったら話聞くから出てけ」
「わかってるじゃない。早くしてよね」
「はいはい」
俺は母のことを(心の中で)平穏クラッシャーと呼んでいる。
幼い頃から母の理解に苦しむ言動で俺の平穏はことごとく破壊されてきた…
今回もきっとまともなことではないだろう
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