第零章

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言い忘れていたが俺の母は小説家である。 しかもBL専門の小説家で、今までにも族について知りたいから体験してこいとか ハッキングするってどんな気分か知りたいとか 学年主席ってどんな待遇になるのか知りたいとか... 俺を困らせ平穏を壊す母に振り回され続けた。 そしてあれから一晩中BLや王道について語られ 結局のところ母は俺に王道転校生、総受けというものを期待しているらしい… 間違いなく親が子供にする期待ではないし、俺は男に興味はない 「あら、もうこんな時間!」 「誰のせいだよ…」 「14時には引越し業者来るから、ついでに乗って行きなさい」 「佳奈さんは?」 「疲れたから寝るわ。じゃあしっかりやるのよ?変装グッズは資料部屋から持って行っていいから~」 「俺だって寝たい…」 俺は手早く荷物をまとめながら打倒母を心に決め 『断固王道回避!!』を目標に母の話を思い出しながらこれからの計画を練り始めた... .
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