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そこにいたのは、見知らぬ人物であった。
身長は自分より少し高めなので、165cmくらいだろうか。
眼鏡をかけていて、大人しめの雰囲気だった。
「あ、ありがとうございます」
「いえ、お困りのようだったので」
そういって、その男の人は去っていった。
良い人だったなぁ。
ギラギラしている人が同年代に多い中、あんな人がいるのかと思った。
私はいつもの席に座り、本を開けた。
トントンッ
誰かに肩を叩かれた。
「はい?」
私は失礼だとは思ったが、本を読みながら返事をした。
今良いところなのだ。
「下校時間なので、閉館するのですが…」
えっ、もうそんな時間!?
「す、すみません!!今すぐ片付けます!!」
急いで本を返しにいこうとした時。
「借りますか?まだ、その本途中だったので」
「お、お願いします…」
この人、図書委員だったんだ。
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