3319人が本棚に入れています
本棚に追加
騒がしかった扉の外からは、今は何も聞こえない。
アリスは先へと向かったようだ。
「アリスを傷付けるモノに、俺容赦しないから」
それが例え、アリスを此所につなぎ止める為の行為だったとしても。
庇わなければ、今頃アリスの腕は棘の蔓で傷付いていたはずだったのだから。
話しかけられた薔薇は無言のままだった。
この花園では、もう二度と赤薔薇が咲くことはない。
最初のコメントを投稿しよう!