第4章 クイーン

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「あの、ゲームをしたら、元の世界に戻れるんですか?」   「さあな。…そんな簡単に願みが叶うと?何もせずに達することはできぬのが理であろう。それに、わらわは、アリスの事をよく知らぬ。それなら、ゲームで親睦を深めようぞ」     ゲーム?と問う有栖にチェスじゃとクイーンは答える。       「チェス?」   実はよく知らない。 西洋将棋というだけあって、将棋と似ているらしいということ位しか知らない。       「アリスは、クイーンでもナイト(騎士)でもないから簡単じゃ。ちょうど白のポーン(歩)が空いているから、そこからスタートすればよい」      
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