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背中にしがみついた途端、バイクは走りだす。
「着いたぞ。降りや」
クイーンの声に有栖はバイクから降りる。
初めて乗ったバイクはすごく楽しかった。
風は強く当たったが、遊園地のアトラクションの様に次々に変わる景色やスピード感が良かった。
いつかまたバイクに乗ってみたいと思う。
有栖は、近くのベンチに腰掛ける。
「なんじゃアリス、そなたはわらわに礼のひとつもないのか」
「ありがとうございます」
有栖は立ち上がり、素直に頭を下げた。
「後々会えるのを楽しみにしておるからの。それまで負けるでない」
そう言い残し、バイクの轟音を響かせてクイーンは去っていった。
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