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「ご乗車ありがとうございます。それでは切符を拝見させていただきます」
車掌の格好をしたフェレットのような子供程の大きさの小動物が、切符切りを片手に走り出した電車内で切符のチェックをし始めた。
急いで乗り込んだから、切符のことをすっかり忘れていた。
どうしよう
隣の席に座っているジャバーウオックをチラリと見上げる。
「ん?」
ジャバーウオックだって切符を買ってないはずなのに、全く慌てる様子はない。
(切符どうしよう?あたしお金ないの)
小声で相談してみる。
(俺もどちらもない。困ったね)
全く困った感じが感じられない程、明るく笑い返される。
絶対に本気で困ってないよね?
車内では、次々切符の確認が行われてる。
ついに車掌は有栖達の目の前に立った。
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