死人は笑う
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俺は雅千代の命を救った礼として、宿に二泊出来る程度の金をもらった。 左の腰に差した野太刀も、そろそろ寿命だ。 もともと、他人から奪い取ったモノなのだから鍛治職人に出しても断られるのがわかっている。 それに、俺は我流で剣技を研きてきた。 非道の技では、かなわないものもある。 相手と打ち合うときは、戦術的にはあまり意識しない。 打たれれば弾き、弾かれれば更に打った。
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