友達でいること

30/44
前へ
/231ページ
次へ
「いってきます」 荷物の確認をし、家を出た。 陽彦に家へと向かう。 昨日の感じだと、今日は大丈夫だと思った。 陽彦は既にこちらに向かっていたようで、陽彦が歩いてくるのが見えた。 「おっす、陽彦。もう大丈夫なのか?」 「おはよう、優人。もう大丈夫だ」 いつもの感じだったので、本当に元気になったと確信した。 暫し歩いて、いつもの待ち合わせ場所にやってきた。 俺がそこを通りすぎようとしたとき、 「おい、優人。松谷は?」 焦った様子で言ってきた。 ……言うの忘れてた。 「体調が悪いから、今日は休み」 暗くならないよう努力はした。 ………つもりだった。 「ぁ……そうか。……そんな暗くなるな」 暗くなるなって……俺、そんなに暗くなってねえし。 俺は陽彦の言葉を無視して、ずんずんと先を急いだ。 時間に余裕があるけど。
/231ページ

最初のコメントを投稿しよう!

125人が本棚に入れています
本棚に追加