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いつもの道、いつもとは違う二人。
僕は優人に肩を貸してもらっていた。
本格的に怠さが体を襲っていた。
「優人。ごめんね」
悪いなぁと思って言った。
「謝るな。俺は大丈夫だ。それよりも松谷の方が……」
そう言うと、優人の手が僕の額へと伸びてきた。
「…少し、熱いなぁ」
優人はぼそりと言った。
「もう、そんなことしなくても……」
何か恥ずかしいというか、むず痒くて僕の顔は熱を帯びた。
「ちょっと、熱が上がったんじゃねえか?」
本気で心配しないでほしい。
「もう、いいってば。それより、早く帰ろう」
顔を除き込まれそうになって、そっぽを向いて、僕は言った。
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