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「諸君、知っての通りだが……久々に骨の折れる事件が発生してしまった」
対策本部の総指揮を勤める白鳥要は九十九桜坂の彼女が選抜したメンバーにまるで戦場の作戦会議の如く説明を始めた
「恐らく、今回の事件はAクラスの『憑き者』による犯罪者を狙った犯行だ。きっと、今後はBクラス、Cクラスの『憑き者』となった者を狙うと見ている」
巨大なホワイトボードには九十九桜坂のマップが張られていた、そこには赤いマグネットがいくつか置かれている
「霊視の出来ない諸君には申し訳ないが、今回はそう悠長な事を言っていられるほど時間がない。それぞれの予想ポイントに着き、このAクラス憑き者、以後『ドン・キホーテ』の手から霊被災者を守って欲しい」
そういうと、彼女は合図した
部屋に入る響雅は白い布で覆われたカートを押して現れる
そのカートを要の近くまで持ってくると、要は白い布を捲った
「勿論、標準装備で行けとは言わない。今回のケースに備えて作った武装を諸君に貸し出す」
そのカートの上に載っていたのは無数の銃器、対霊災害に備えて作られた特殊武装の数々が姿を現すと
選抜されてきた屈強な男達でも、今回の任務の重大さを際立たせる武装の姿に固唾を呑んだ
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