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翌日、千秋は朝のショートホームルーム前にある課外を終えた。
「ヤバ……眠い。」
昨日の事もあり、課外の為に早く登校した事もあってか彼女は大きな欠伸をして重い瞼を擦っていた。
「ちーあき、おは~。」
いつもと同じテンションの恵理の声が聞こえてくる。まるで昨日の出来事が嘘の様に感じられた。
「恵理、おはよ。」
「千秋、眠そうだね。今日、日直は千秋だけど朝は私がやってあげるからもう少し寝てなよ。」
「でも、恵理に悪いよ。」
「良いから良いから。千秋は世界を救う唯一のヒーローなんだから!」
事情を知った上での恵理の気遣いが千秋にとっては凄く有り難く、申し訳なく感じられた。恵理は立ち上がろうとする千秋の肩を軽く叩いて座らせ、本来ならば千秋がやるべき仕事を果たしに離れて行った。
「良い協力者じゃないか、話して正解だったのかもな。」
うつ伏せて仮眠を取ろうとしている千秋の事もお構いなしに声が掛けられる。ライトニングだ。ライトニングは千秋の隣の机の上に座って足を交差させていた。いくら他人に見えなくても、その態度はどうだろうか。
「うるさい。寝るから話し掛けないで。」
千秋はそれだけライトニングに告げた。その後、千秋は自分を誘う眠気に身を任せた。
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