はじまりの音

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そもそもこの店、どう考えても赤字なんじゃないかって位、お客が入らない。 ただ、そのせいもあってなのか、女の子もボーイも従業員みんなが仲良かった。 レミさんは、チーママという立場だけど、良い意味で素人臭い人で、そんなレミさんの下に居る私達は、伸び伸び仕事が出来ている。 「おはようございま~す!」 明るい茶髪をまとめながらフロアに来たのは、うちの最年少のマイ。 マイは妹のような存在で、私を慕ってくれている。 レミさんと私、マイの3人がレギュラーで出勤していて、他の女の子たちが週に2、3回出勤していた。 7時オープンにもかかわらず、お客さんは10時すぎないとやってこない。 この日も10時半頃まで、みんなで喋っていた。
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