プロローグ

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-魔法王国『アルテリア』- 「おお、こっちじゃよ。」 魔法王国アルテリア。その王城『アルテリア城』からやや離れた小さな居酒屋。一人の少年がそこに入ると、居酒屋の隅に居た一人の壮年の男性が待ちかねたように少年を呼んだ。 「・・・。」  少年が彼に顔を向ける。鋭い目つきに細い眉、まだ幼いながらも全体的にシャープなイメージのする少年である。 「まあ、ここに座ると良い。___店主、儂には酒、彼にはお茶を。」  『へい』と返事をした店主を一瞥すると、男性は少年に小さな声でおもむろにこう切り出す。 「さて、依頼じゃが・・・お主に、この国から出た勇者を探してほしいのじゃ。」  そのいきなりすぎる依頼(話)に少年が眉をひそめたのを見つつ、男性は話を続ける。 「儂ら魔法王国(魔法連合の首領国)は現在『科学帝国(科学(SF)連合の首領国)』『魔王帝国』の二つの国に攻められておるのは知っておるじゃろ?」 「たしか『科学帝国』には拮抗しているけど『魔王帝国』にはやや劣勢だっていう話を聞きましたが・・・。」  そこで店主から出された酒とお茶を受け取り、二人は一息ついた。
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