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「いつでも俺を呼べよ…どこでも愛花のためなら…飛んでくからな…」
眠りに就いた愛花の耳には届いてないだろうと知りつつも成房はそう呟いた
すると…
「うん…成房を呼ぶよ…」
寝ているはずの愛花が囁いた
「お、起きてたのかよ!?」
「えへっ♪…成房…大好き…」
「…!!(照)お、俺も…愛花のこと好きだぞ…」
どちらからともなく更に寄り添い、愛花の方から成房の手を握った
お互いの温もりを確かめ合うように、二人は抱き締め合って今度こそ眠りに就いた。
雷鳴が小さくなる
愛花にとっても恐い雷の音
そして、成房にとっても微かな記憶の奥に残る恐怖を駆り立てる音でもあった。
愛花の前では強がってみせた
愛花が悲鳴を挙げる前、自分も部屋で身をすくませ震えていた
落ちるわけない
分かっていても何故か恐い
いつからそう感じるようになったのか解らないが、成房にとって雷鳴は嫌な記憶を呼び起こす要因をもっているように感じていた。
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