ようこそ未定学園へ

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バスに乗ってからもうすでに1時間以上が経ち、暇を持て余し始めた輩が群れをなし始めていた。 最初は同じ中学や地域の出身だろうと思われる2、3人。 それが隣や前後を巻き込み徐々に輪を大きくしていた。 和やかな温い空気はより人と人との境界を緩くし 湿気った空気はおれの肌をベタつかせイラつかせた。 おれは体をひねり、 左のこみかめを窓に擦り付けるようにし目を閉じた。 イヤフォンが少し押し込まれ、 心地よいジャズファンクがハードロックじみたドンシャリに変わる。
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