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ここは5つの国の中心に位置する国『レヴィリシア』の王宮。
その無駄に大きい城の入り口に青年が1人立っていた。どこか感情のないその顔は1台の馬車の登場と共に色をつけた。
馬車がそばにとまるとゆっくりとその頭をさげる。
馬車のとびらが開かれると、その中からきらびやかな衣装をまとった男性が現れ、青年の口がひらかれた。
「おかえりなさいませ、アリシア様」
青年の声に男性は苦笑いした。
「自分の立場をおごるわけではないが、出迎えがお前一人とは寂しいものだな。カールよ。」
カールと呼ばれた青年はまゆを少しさげて申し訳なさそうな顔をした後表情をひきしめた。
「お言葉の通り、城の者たちには今日のみ休みをとらせております。この城に今いるのは私とアリシア様、そして姫様だけでございます。」
カールの言葉に頷くと男性は重たそうなその服をひるがえして歩き始めた。
「ご苦労、さぁ我が姫のもとへ向かおうか。」
そうこの人こそ五国の中で最大の土地、民、権力をもつレヴィリシアの王、
アシリア・レヴィ・ノクタールである。
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