351人が本棚に入れています
本棚に追加
「ブルーは体を張って守ってくれた! だからブルーは悪くないもん! イエローは嫌いだけどブルーは好き!」
「……ありがとう。僕はもう行かないといけない。ここに居れば安全だからね」
「うん!」
「ではこの子をお願いします」
「はい! お任せ下さいブルー様!」
警官に再度男の子を預け、空高く飛び上がった。
「ブルー様ねぇ……。神様、仏様、ヒーロー様ってか。笑える」
あの男の子とのやり取りを聞いた人々は二つのグループに別れる。
一つは、イエローが自分達を守る為に必死に戦っているのだと感動するグループ。もう一つは、イエローは近くに居た男の子を助けずに戦いを選んだ事に対する不信感を持ったグループ。
こうして少しずつヒーローに対して不信感を持つ人が増えれば良い。ヒーローを信じ切ってはいけないのだから。
怪人の元へ着くと既にヒーロー四色が揃っていた。
「遅いぞブルー!」
「油を売ってたんじゃないでしょうね!?」
これだから益々ヒーローが嫌いになる。一般人の安全が第一なのに、こいつらはただ怪人を倒せば良いと思っている。五色集まってミラクルトルネードで怪人を大爆発させれば良いと思っている。
言うだけ無駄なので「ごめん」と一言言い放ち、四色の横に並んだ。
最初のコメントを投稿しよう!