対フヘンナ ニチジョウ

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 都合の良い所だけを見せて、都合の悪い所は怪人がやったように見せる。そうやって捏造を繰り返し、怪人達をより悪者に見せる。ヒーローをやっていて真実を知っている自分からすると、この報道をしている奴らの方がよっぽど悪者だ。  そして、それを一切否定しないヒーローもまた悪者だ。 「辞めたいなー。ヒーロー」  ヒーロー五人の中でブルーをやっているが、そもそも俺が現れる前も難なく怪人を倒していた。という事はブルーが居なくても他の四色でやっていけるという事だ。 「退職届を出せば辞められるか?」  縦書きの便箋を取り出して書き始める。一行目に退職届を書き、次の行の下に私事と書く。その次の行に、この度一身上の都合によりと書いていき封筒にも退職届と書いた。次の怪人が現れ倒した後に提出してみよう。  幾分か気持ちがすっきりして、酔いも相俟ってかソファーに座ったまま眠りに付いた。  次の日、いつもの時間に目が覚めた。顔を洗い、服を着替えてヒーローグッズであるブルーの端末と退職届をポケットにいれて部屋を後にする。  向かう先はあの公園。ぼうっと何も考えずにベンチに腰を下ろした。朝が早いから噴水は稼働していない。
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