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声のする方に早足で向かう。 そして見覚えのある後ろ姿をやっと見つけて安心して胸を撫でおろした。 「ううん、違うわぁ右に…そおねそこらへんでいいわ、ありがとう」 うみの 母は天笠木プロダクションのオーナー、つまり社長である。 普段は社長室にいて書類をかいたりしているがこうして現場を覗いて社内の雰囲気をみにいったりするときがあるのだ。 不規則に社長が来るわけだから、なんだか抜き打ちテストみたいで社員さんは気が抜いてらんないんだな、 なんてふと考え社員さんの苦労に同情した。 ま、でもちゃんとやってれば心配なんていらないか。 「おかーさーん」 話が一段落ついた所て私は母に話し掛けた。
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