ープロローグー

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 3月。  冬も終わり、春の風が通る前のこの季節にあたしは思い出す。  あのドラマみたいな始まりは、あたしの中のドラマの1部分のストーリー。  あたしが涙を流さない心の無い人間だったなら、あなたはあたしに振り向きさえもしなかったのかもしれない。  もしあたしがあなたの存在を無いものにしようとしたら、あなたの中のあたしはただの紙切れになってしまうの?  最初から手なんか届かなかったのに。  
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