ープロローグー

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 遠くに旅立ってしまうあなたに、あたしはなんて声をかけたらいい? 「那智。」  あなたの声はきっと蒸発してしまう。  それでも天に昇り、雨となってまたあたしに降り注いでくれるから。  その度にあたしの名前を呼んでくれるから。  寂しくなんかないよ。  いつまでも、多分いつまでも。  あたしが生きている限り、あたしはあなたのことを忘れない。  絶対に忘れない、忘れることなどできない。  
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