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「うん、ギンは凄いよ~。全然見つからなかったもん」
銀は満足したのか紅葉から降り、大きく胸を張った。
「でもギン。どうやってあこまで登ったの?」
紅葉は銀が飛び降りてきた自分の身長の二倍はある民家の屋根を指す。
『もちろん跳んだんだ』
銀は胸を張ったまま自慢げに言う。
「無理だよ。ギンがいくら運動神経がよくたって私よりちっちゃいんだよ。あこまで跳べるわけないよ」
紅葉はやけに『ちっちゃい』を強調して言った。なぜなら銀より大きいことが紅葉が唯一銀に勝っていることだからだ。
すると銀は気分を害したのか無言のまま民家とは反対に歩きだす。
すぐに紅葉は「ごめん」と言って銀を追いかけようとしたとき銀は突然振り向き紅葉に向けて全力疾走し始めた。
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