プロローグ

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「ちょっと、ギン!?」 紅葉はすぐさま横に跳ぶ。 銀はそのまま一直線に走り、思い切り両足で地を蹴った。 まるで銀は羽があるかのように飛び、華麗に屋根の上に着地した。 「わっ、すごい!」 『どうだ、本当に跳べただろ?』 「やっぱり銀はすごいや」 生まれたときから純血の銀は半純血の紅葉たちと体のつくりが違った。 体は紅葉達より小さく、手も器用に扱うことができない。だが銀は紅葉たちの出来ないようなことをいろいろやってのけていた。 それでも銀にもできないことはある。しかし銀ができないことは紅葉の方がよくできた。
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