朝と私とピペンちゃん

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ちらっと音のした方を見ると、筆箱を落としただけだった。 ペンが床に散っている。 悲鳴の主は、クラス…いや学校のアイドルの…いや学年だったかな……名前は何だったっけ。 「絢音!?大丈夫?もう、おっちょこちょいなんだから!」 そうそう絢音…彼女の名前は咲良絢音だ。 肩の下まで伸び、軽く巻いた髪に 150センチ程の小柄な身体。 やや内股で、歩く姿はまるでウサギかハムスター! ……と男子が言っていたのを思い出した。    告白は、入学してから現在まで計64回。彼女は、誰とも付き合っていないらしく、告白は全て断っているという。      ー省略ー  彼女には既に付き合っている人がいるか、もしくは、好きな人がいるかのどちらかだろう。(『大好き!絢音倶楽部』6月号より抜粋) だそうだ。 …とにかく私と正反対の人間だと思って間違いない。
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