《 三 》

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女に注がれる視線は服装の違和感、そんなものを見ているわけではない。 女は父から受け取ったカプセルを飲んでから二週間近く、学校を休んでいた。 以前から一、二週間休む生徒は当たり前にいた。 生徒達は色々な地域から集まってきているので、住んでいる地域によっては外に出られないような天気が続く事がある。 だから、休んでいたことを怪訝に思われているわけではない。 彼らは気付いたのだ、女が異形であるということに。
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