2年のあの頃

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―翌日 俺はもう覚悟を決めて登校した。 普通のテンションで皆と絡み、普通に授業も受けた。 しかしその日はちょっと痛かった。 川合が休んだのだ。 あいつは寝坊をしたら遅刻しないで休むという方法をとるやつだ。 なんで頼んでおいて休むんだよバカ野郎! 助けてもらおうと思ったのに。 そんな思いを巡らせていると、時間は昼休みとなった。 しかし川合がいない。 向田さんはクラスの女子と弁当を食べている。 やつらと一緒に食べると逆効果な気もするし、一人で食べることにした。 「桜井くん珍しいじゃん?」 例のバド部の子2人とクラスの子1人の3人が斜め前の席から話しかけてきてくれた。 1人とは話したことないけど…。 俊「川合休みだからさー。 悲しいよ笑」 「あのグループは?」 例のグループだ。 俊「ゲームの話ばっかでついていけないから笑」 「確かにね笑 桜井くんはそういうイメージじゃない。」 俊「ゲームよりスポーツだからさっ! …って言っておいたら株あがるかな?笑」 「あがるね笑 でも自分で株あがるかなって言っちゃう素直さね笑」 俊「臭い言葉とか明らかに狙っていう言葉嫌いなの笑 」 「かっくいーっ笑 人気でるわけだ笑」 俊「やったー笑」 そんな話をしてても、変化はないぞ。 「そういえば、桜井くんって莉野ちゃん狙ってるの?笑」 小さい声で聞いてきた。 俊「よく聞かれるわ笑 狙ってたらあからさまにアピールはしないよ笑」 「そっかー。 てっきり狙ってるんだと思った!」 その時、例のグループが口を開いた。 「莉野ちゃああん!笑」 … 俺はすぐ反応した。 しかし呼んだ瞬間にやらかしたというような顔をして、それ以上続けなかった。
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