2年のあの頃

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あれから1ヶ月が経とうとしていた。 バスケ部の先輩は引退し、新部長に真司が就任された。 そして体育祭も終わり、一段落している暇もなくやってくる中間テスト。 今は皆で学校に残って勉強。 もちろん彼女もいる。 1ヶ月のうちになにかあったわけではないが、彼女はもう学校自体に慣れてる感じであった。 敬祐の助言もあり、すぐに敬語は無くなり、だんだんキャラも見せるようになっていった。 今はツッコミ役や英哉とともにいじられ役となっている。 彼女にはそのポジションがあっているのではないだろうか。 莉「数学教えてぇ…」 沙「どこ?」 莉「これえ…」 沙「あーわかんないやつだ笑」 優「任せな。 これ答え3と6。」 莉「優子ちゃんすごい! なんで?」 優「答えみただけだから理由はわからない。」 莉「なにそれ!笑」 敬「おい、誰か英語教えてくれ。」 莉「英語なら任せて!」 敬「得意?」 莉「得意ってか好き!」 英「…zzz」 佐「英哉ー!」 英「おっ、あぶねー寝るところだった。」 佐「あぶねーじゃなくてアウトなんですけど?笑」 健「ああああわっからん!」 優「いきなり大声出さないでよ笑」 俊「ああ!集中できん!笑」 勉強といいつつも、皆が集まると自然に話してしまう。 そしてなんだかんだテストを乗り越える。 それがここにいる皆だ。 彼女もその波に流されるように勉強の手をとめる。 しかし、今回はさすがにヤバいと、必死やつもいる。 敬「莉野! ここもわからん!」 そいつに莉野も巻き添えをくらう。 俊「莉野、そいつ教えても無駄だぞ笑」 優「莉野ー、遊ぼー笑」 莉「いや! 結構覚えてくれてるよ!」 健「ほう、あの敬祐が英語を理解するねぇ…笑」 敬祐と莉野。 思えばこのときからベストコンビだったのかもしれない。 莉「ここ違うって!」 敬「だああっ! わっかんねー! お前のせいだ!笑」 莉「なぜに!笑」 …まだベストではなかったかもしれない笑 このあとも莉野と敬祐の戦いは続いた。 それが嫌ではないということは、莉野も自覚していた。
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