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今年もまた春がやって来た。
希望と不安が入り交じる季節だ…
私は唯一の親友の夏樹と一緒に学校へ向かう。
「同じクラスだと良いね…」
「ホントだよな…!」
私は自分でも言うのもあれだがアニメオタクだ。
その上引っ込み思案で、自分の意見を言うことができない事もあり虐められることがあった。
1年生の時、そんな自分に嫌気がさした私は変わろうと努力してみるものの本当の意味では何も変わることができないでいる。
「あー…緊張するわ…」
夏樹が眉をこれでもかと言うくらいに下げていうので、吹き出しそうになりながらも、「まぁ大丈夫じゃないかな?…多分」と答えてクラス分けが書かれた紙が貼られているネットに駆け寄った。
紙を見てみると2年3組の場所に自分の名前と夏樹の名前がある…。
(よっしゃ!夏樹と同じクラスだ!)
心の中でガッツポーズをしていると少し遅れて夏樹も駆け寄って来た。
「夏樹!クラス同じだよ!」
「ホントに?」
「ホントだよ!嘘ついてどうするのさ…」
あ、それもそうか…と笑いながら早く教室に行こうと言わんばかりに夏樹は私の腕を引っ張った。
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