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私がボーッとしているうちに時間は過ぎ…
気付けば始業式も終わり、再び教室に戻ってきていた。
教室に戻ってくるまで何を話していたか、何も覚えていない。
自分の席に腰を下ろし、再びボーッとしていると…背中ににものすごい衝撃が…
……夏樹だ。
「なに」
痛い背中を擦りながら振り返ると少し怒った顔をしている。
「なに、じゃないよ!さっきから話しかけてるのに!」
「ご、ごめん…」
「さっきからずっとボーッとしてるけど、どうしたの?」
……これは言うべきなのだろうか…
私が返答に困っていると溜め息をつかれた。
「まぁ、翔子のことだからどうせ妄想してたんでしょ」
そう言いドヤ顔をする夏樹…
「は…いやいや、違うから!」
思わず声を荒げてしまった…
視線が一気に私に向く。
しまった…
彼も此方を見ている…
気まずい雰囲気だ。
この空気を何とかしたくてとりあえずペコペコ頭を下げる私。
周りから見たらきっとすごく笑える光景だ…
恥ずかしすぎて赤面してしまう。
誰が助けて!と心の中で叫んでいると担任が教室に入って来た。
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