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真依はベッドから飛び起きた。
「ハァ…ハァ…また、この夢。」
あの日から毎日見る夢…。
起きたとき全身、汗でビショビショ。
たまたまあそこに居合わせた。ただ、駅のホームで電車を待っていた。
それだけのこと。
なのにあの事件があってから毎日繰り返し見る夢。
悪夢としか言いようがなかった。
そして夢の中でさえ、救えない自分に嫌悪する。
その事件…世間一般には事故となっているが…。
その理由はあの現場に居た全ての人が、女の人と犯人をみていなかったこと…。
真依を除いて。
結果的に、飛び下り自殺ということになった。
しかし、真依はあの女の顔を忘れることが出来なかった。
あの、笑顔が…。
真依は服を着替えると、居間へと向かった。
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