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「おはよう、お姉ちゃん。」 妹が椅子から立ち上がり明るく言った。 「おはよう、実依。今日から学校に行くの??」 真依がその質問をすると実依は突然暗くなった。 「…うん。あんまり休んでばっかりいると、みんなに心配かけちゃうから。」 真依はその質問をしたことを後悔した。 実依にこんな顔をさせたかった訳じゃない。 「そう…。体は大丈夫??」 真依が言うと実依はニッコリ笑って言った。 「うんっ!!体調はすごく良いの。だから、大丈夫。お姉ちゃんってば、心配性なんだから。」 真依は実依の顔を見てほっとした。 数日前に比べれば、顔色もすごくよくなった。 「実依、もうそろそろ時間じゃないの??」 台所から、母が顔をのぞかせながら言った。 実依は時計を確認すると、慌てて自分の部屋へ戻っていった。
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