春の思い出

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ガラガラガラ  のんびりと一日を過ごし、日も暮れかかった頃、玄関の引き戸が開かれる音に何度目かの睡眠を妨害された。 「ただいま…」  のろのろと玄関へ向かってみると、何やら落ち込んだ様子の賢治が座って靴を脱いでいた。 「んなぁー(どうした?)」 「おっ…、タマ…ただいま」  靴を脱ぎ終わった賢治に抱きかかえられ、そのまま仏前へと連れて行かれた。 チーン 「ただいまおかーさん。はははっ、俺…男になるどころか、告白すら出来ませんでしたw俺チキン杉ワロタwwワロタァ…」 「にゃー?(元気出せ。なっ?)」 「タマ…慰めてくれるの?うはっww俺愛されすぎww」  賢治は笑いながら泣き、しばらくワシの体を撫でていた。  しばらくして元気が出たのか、賢治は立ち上がり拳を握り締めて宣言をした。 「ふぅ…、よし。次こそ次こそは告白して、あかりんのパイ乙を我が物にしちゃるんじゃけぇwwチームDTのパイオニアになったるんじゃけぇwwパイ乙だけにwwうはっwwww別にうまくもないww」  良かった…。どうやら元気が出たみたいだな…。賢治から笑顔と元気を取ったらただの馬鹿だからな。まぁ、そこも賢治の可愛いところなんだが…。 「さて、飯にするかぁ」 「んにゃー(そうしよう)」 何はともあれまずはご飯食べて元気になればいい。うん。
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